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生理不順には、鍼灸でアプローチ

目次

生理不順はどうして起こるの?

生理不順の原因には、精神的なストレス、運動不足、閉経に向けての身体の変化があげられます。

精神的なストレス

日々の仕事、家事、多忙な日々、人間関係のもつれ、また、就職、引っ越し、転職などの環境の変化などを受け、精神的なストレスを受けると、自律神経に乱れが生じます。その結果、ホルモンの調整もうまくいかなくなり、生理が遅れたり、長引くなどの症状として発生します。

運動不足

運動不足によっても、生理不順は引き起こされます。慢性的な運動不足になると、筋肉が衰えます。
筋肉は身体を動かす機能の他、血液を運ぶポンプの役割を持っています。そのため、筋肉が衰えると、血行不良の状態に陥ります。
そして血行不良になると、身体が冷え、自律神経がうまく作用しなくなります。これにより、ホルモンバランスにも影響が及びます。結果、生理不順に陥るのです。

閉経に向けた身体の変化

30代後半~40代ごろになると、閉経に向けて身体が変化していきます。その中で、身体の器官に指令を出している自律神経がうまく働かなくなることで、生理不順になる方がいます。

生理不順は早めの治療を

上記のようなことが原因で、生理不順がおきますが、このような状況を長期間放置すると、治療に、身体が反応しなくなっていきます。また、ホルモン異常を放置すると、精神が不安定になるなどの悪影響まで発生することもあるため、いち早く治療を受けていただくことをおすすめします。

東洋医学から診た生理不順

東洋医学では、経血の量や色や質といった状態や、生理の周期を踏まえて原因を考えます。
生理不順は、生理周期そのものを整えていく場合があったり、他の病気が原因となって生理不順が引き起こされるといった原因も想定されます。そのため、まずは脈の状態や全身のツボの状態を踏まえて慎重な診断を行っていきます。

下記は、診断の一例です。この他にも様々なタイプがあるため、まずは鍼灸師にご相談いただくことをおすすめします。

診断例1:ストレスによる食生活の乱れにより、生理不順が起こった

経血の状態:
量が多く、ねばねばしている。色は鮮やかな赤か、紫色に近い赤色をしている。

他の症状:
便秘がちで、お腹が張っている。口の中や、のどが渇きやすい。

原因:
ストレスと、食生活の乱れが原因に
普段からストレスが貯まっていたため、「気(身体機能全体を動かすパワー)」が身体の中で移動できなくなっていること。さらに、ストレス食いをして、しょっぱいものや辛いものなど、身体を温める作用のある食べ物を過剰に摂取したことが原因です。
その結果、身体の中に、熱が溜まりすぎてしまい、消化できなくなってしまった結果、便秘やお腹の張りといった症状が現れたのです。

鍼灸治療
このケースでは、疏肝解欝(肝を整えて鬱の状態を解き放つ)という治療法則を以て、各ツボにアプローチしていきます。これは、身体全体に血液を充満させる「肝」の機能を整えてあげながら、心身に溜まったストレスを解放するという考え方です。

【1】表面(身体の表面)
まずは、ストレスを解消するために、頭頂部や、手首、腕の内側にあるツボに鍼をします。そして、胸の中心、おへそ付近あるツボに鍼を置くことで、女性機能を整えます。また、肝臓を整えるために、胸の下部分のツボに鍼をします。さらに足の甲にあるツボにお灸をします。

【2】背面(身体の裏側)
首の後ろや背中のツボに鍼をしていきます。

生活アドバイス

【食生活の改善】
まずは、塩辛いもの以外にも、食べ物を偏りなく食べましょう。その上で、セロリや大葉、グレープフルーツといった、香りのある食べ物も食生活に取り入れていただくとさらにベターです。

【適度な運動】
散歩やジョギングを、日常生活に取り入れることで、血行を促進し、体内の熱が身体の中で移動しやすくする状態を作りましょう。

診断例2:身体の冷えが元となって、月経が3ヶ月以上きていない

症状:
半年間、月経がきていない

他の症状:
腰周りや手足が冷えている。腰が冷えて痛むが、温めると楽になる。

原因:
このケースは、身体の中に冷えが溜まり、身体に栄養分や血液がうまく渡らなくなったために、月経が来なくなったと言えます。特に、冷房の部屋でずっとデスクワークをし、身体の体温調整機能が正常に働かなくなったり、また、連日足元が冷える服装をしていたことが挙げられます。

鍼灸治療
冷えによる症状は、「温経散寒(身体を温め、寒さを散らす)」という方針を以て、治療を行います。つまり、身体を温めることで、身体中にある経絡(エネルギーの通る場所)の流れを回復させ、栄養が全身に行きわたらせるのです。

(1)表面(身体の表面)
まずは手首にあるツボに鍼をし、温めます。このツボは、手の冷えだけでなく、冷え性から来る不快な症状全般に効果的です。さらに膝上にあるツボに鍼をし、身体の血流を改善します。他、足首のツボに鍼をし、足の血行を良くしていきます。このツボは、身体の血流、消化機能、水分代謝の機能に効果があります。そして足の甲のツボにお灸をし、血流を改善しながら、足を温めます。

(2)背面(身体の裏側)
腰周りやお腹の冷えに対しては、腰にあるツボにお灸をします。このツボは、生殖器のトラブルにも効果的です。

生活アドバイス
【まずは身体を冷やさない様にする】
身体を冷やしてしまうと、血行が悪くなってしまい、さらに身体の冷えが悪化します。
特に足のふくらはぎは、下半身に下降してきた血液を、また上半身に戻すポンプ機能を持っていますが、冷えによって血行が悪くなると、体温の循環もうまくいかなります。
そのため、室内に入ったらレッグウォーマーを身につける。お腹の周りに大判のストールを巻くようにアドバイスをさせていただきました。

【適度な運動を心がける】
ウォーキングやジョギングをすることによって、身体の筋肉が活発に動き、身体が温まります。そうすることで、身体の血流も促進されます。
何度も運動を繰り返していくことで、これまで滞っていた血流が改善され、以前のように体温の温度調整が機能するようになるのです。

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本コラムの監修

CHIHIRO

美容鍼灸サロン CALISTA美容鍼灸サロン C by CALISTA 総院長
はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(鍼灸師)

経歴:
大学卒業後、TV局アナウンサー、PR会社勤務を経て、女性限定鍼灸サロンCALISTAを設立。雑誌・テレビなど掲載多数。多種の口コミサイトで高い評価を集める。美容鍼・経絡美容鍼灸の第一人者。著書に『~ココロとカラダがかがやく~ 美人のツボ』、『~女性限定鍼灸サロンが薦める~ 美ツボBOOK』がある。

所属:
伝統鍼灸学会全日本鍼灸学会日本鍼灸師会東京都鍼灸師会

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